ラ ジ オ 出 演



☆博多座出演中の2001年2月4日、RKBラジオ「何でもアリーナ日曜日」に ゲスト出演しました。

放送の模様をテープから再現いたしました。

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平成13年2月4日(日曜日)15:03〜15:23
RKBラジオ「服部義夫の何でもアリーナ!日曜日」ゲストアリーナ
パーソナリティ:服部義夫, 宮垣奈佳

嶋)…片岡嶋之亟、服)…服部義夫アナウンサー、宮)…宮垣奈佳アナウンサー

服) 今週のゲストアリーナは、2月博多座大歌舞伎に出演中の、歌舞伎役者の片岡嶋之亟さんにお越し頂きました。よろしくお願いします。
嶋) お願い致します。片岡嶋之亟でございます。
服) …と今おっしゃいましたけど、ぱっと見は普通のお父さんと言うか…。
嶋) 普通のおじさん、ですね(笑)
宮) 男性ですねぇ。
服) セーターも着てまして、スキーの絵柄が入って、しかもアメリカ星条旗まで 入ってるという…。歌舞伎とは全然違うんですよ。
嶋) すいません(笑)
服) 本物でしょうね?
嶋) あの、一応ラジオなんで、映らないかなと思って安心してましたんですけど も…拵えまで全部紹介して頂きまして…(苦笑)
服) ちょっと、何かちょっと「歌舞伎役者だ!!」というのを何かみせてくださ いよ。
嶋) そうですね。じゃあ自分の勉強会で演らせて頂いた夕霧の科白なんですけれども…モオシ伊左衛門さん 目を覚ましてくださんせ わぁしゃ わずろう てなぁ…
服) 本物だぁ。うわぁ。
宮) うわあ、本物だぁ。
服) 今科白を言う時、やっぱり表情が変わるんですね。
嶋) そうですか? 自分では判らないですけど…(微笑)
服) やっぱり眼が違いましたよ。
宮) まさに、女性になってらっしゃいましたね。
服) …という事で歌舞伎役者 片岡嶋之亟さん、本物です。
嶋) (笑)
服) 福岡は何回目ですか?
嶋) 博多座は去年の2月と、2回目なんですけれども、その前にも市民会館(福岡市民会館)とか公文協の巡業などでは何回か来ていまして、もう大好きな街なんです。
服) 大好きですか。今日は屋台の特集なんですが、屋台とか行かれますか?
嶋) いや、もう大好きですよ。まぁ博多のお店色々行きますけれども…。去年で すね、長浜のラーメン食べに行きたいという事で、京都から舞妓さん達が来られた時に、舞妓さん達と一緒に長浜のラーメンを食べに行きまして(笑)とても喜んでいただきました。
宮) そうですか。
服) それ、屋台の大将が一番喜んだんじゃないですか。舞妓さんですよ!
嶋) そうですね。(笑)入った時に皆さん目が点になってらしたですけども。
宮) ラーメン作る手もぎこちなかったりして…。
服) 舞妓さん達は、舞妓さんの格好のまま行ったんですか?
嶋) そうですね。頭結ったままで…。こんなことあんまり言っちゃいけないのかもしれないですけど(笑)京都ではなかなか行けないと思いますのでね…
宮) 屋台のかたはザルから麺を落としませんでした?
嶋) どうでしょうね(笑)でもなんか、すごい盛り上がっていたのは確かでしたけどね。とても美味しかったです。
服) 屋台の大将や、それから屋台によく行かれる方は、時々そうやってお忍びというのかな。ぽん、と来る可能性ありますからね、博多で歌舞伎がある時は心して待ってた方がいいかもしれないですね。で、片岡嶋之亟さん、経歴を見ますとものすごくユニークといいますか、お生まれは京都で、なんと京都大学に入学してるんですね。
嶋) そうなんです。その頃はお芝居は趣味という事で思ってたんですけど… 歌舞伎に出逢いましたんが非常に遅かったので、もっと早く歌舞伎というものを知ってたら大学も行かなかったかも判らなかったんですけども…。只今では、鏡台前に座ってお化粧をしておりますけれども…(笑)
服)宮) キョウダイ違いですね
服) でも、京都大学だったら失礼な話ですけれども、例えば同級生なんかも、ものすごい偉い人になったりしてるなか、なんで歌舞伎の世界に足を踏み入れちゃったんですか?
嶋) 何でって言うか、そうですね。今もお話ししましたように、歌舞伎と出逢うのが遅かったというか、大学に入ってから知りましたのでね。それまで新劇が好きで役者もやったりしてたんですけども。歌舞伎と出逢ったのが、二十歳(はたち)過ぎてからだったんです。京都の南座で初めて観まして、それでもうカルチャーショックですね。まあこういうことお話しすると非常に長くなってしまうんです けれども…。それで歌舞伎を毎日観たいと思って、南座のアルバイト、それも人が要らな いといわれたのを、1週間通って押し売りして、探して頂いたのがエレベーター のアルバイトだったんですけれども。 それでやみつきになって、1年後にうちの師匠から入門しないかとお話しを頂いて、まあ考えた末に好きな事を…。人生一回、好きな事をやろう、という事で現在に至っております(笑)
服) 歌舞伎の世界というと、どうしても親戚縁者だけで固められてるイメージが あるのですが…。
宮) そうですね。
服) そうじゃないのですか?
嶋) そうですね、多いですね。でももちろんお芝居ですから、一人だけでは出来 ませんから…。もちろん主役は名門の御曹司、若旦那、旦那がなさるんですけれども、やっぱり芸達者な人間が脇を固めて、控えめで、それでいて存在感のある演技をしてないと、舞台のふくらみっていうものがありませんから…。そういう意味でも、私達は頑張らなきゃいけないなと思ってるんですけれどもね。…そういう、 外から入ってくる人も多いです。
宮) 入門方法っていうのも様々なんですか?
嶋) そうですね、…私はそうじゃないんですけども、今、東京の国立劇場の研修制度というのもありますし、それから、関西の松竹座の上方歌舞伎塾というのもございますし。そういうところから、若い人達がどんどん入って、頑張っていま す。…ただ、私は直接入りましたものですから。
服) あの、先程カルチャーショックっておっしゃいましたけど、歌舞伎の魅力を一言で言うと? 一言では言いきれないと思いますけれど。
宮) 言えないでしょうけどねぇ。
服) どういうところで衝撃を受けられたんですか?
嶋) 一言で言うと歌舞伎っていうのは「艶」っていう言葉だと思うんですけれども…舞台が華やかですし、それから衣装や鬘なんかがあでやかですし、お化粧も色っぽいですし、それから私の大好きな三味線の音の深み、というのもあります。それに科白の言いまわしとか、仕草のしなやかさとか…観ていて心がわくわくするものが一言で言えば「艶」という言葉で表せるんじゃないかな、と思いますけれども。
服) その「艶」、また「女形」について、この後まだまだ片岡嶋之亟さんにお話しをお伺いしたいと思います。

(   CM他   )

服) 今週のゲストアリーナは福岡で公演中の、 2月博多座大歌舞伎に御出演中の歌舞伎役者の片岡嶋之亟さんです。 あの、先程「艶」「女形」ということでお話しをしたんですが、「女形ができるまで」というイベントをされてるようですが、何をするんですか?
嶋) あのですね、文字通り、「女形ができるまで」ですので、私が素顔で着物を 着て出てきまして、お客さまの前でメイクを始めるんですね。鬢付け油を塗って、お白粉を塗って…目張りを入れて、眉を書いて、要するに歌舞伎の白塗りのお化粧を全部致しまして、それから着付と鬘をつけるところも観て頂いて…扮装ができたところで一段踊るなり、お芝居のダイジェストをする、というイベントなんですけれど も。おかげさまで、いろんなところからお話を頂きまして…。日本では京都の国際日本文化研究センターですとか、東京のシルバーヴィラという老人ホームとか… カナダからも御招待頂きましてトロント、モントリオールでもやっておりますし。今、お話は世界各地から頂いておりますけれど…(笑)
服) 海外で?! カナダの人の反応はいかがでした?
嶋) もう、すごい反応が良かったですね。普通だと、日本語でやるわけなんです けれど、カナダへ行きました時は学校に行っていた時に英語が少しできましたので、 メイクしながら質問に英語で答えながらやりましたので、親しみを持って頂けたんじ ゃないかなと思っておりますけれども…
服) 英語で説明するんですか?
嶋) はい
服) でも英語に置き換えられない用語とか…
宮) あるんじゃないですか?
嶋) そうなんです。一番悩んだのが、さっき言いました「艶」という言葉がですね、英語にならなくて。本当に苦しみましたね。
服) …(笑)で、ちなみに何と言ったんですか? 「艶」という言葉は。
嶋) そのスピーチした時に、「艶」という言葉だと難しいので、「花」という… 「日本の歌舞伎の魅力は「花」という言葉に置き換えられる」というような事を言って、昔の世阿弥の花伝書の話とかも交えながらお話ししたんですけども。 「艶」っていう言葉を、外国の人にお伝えするのは非常に難しいな、と思いましたね…。“プラスター” と言ってしまうと、光り輝くほうになってしまうので、全然違う言葉で、幾つか形容詞を重ねながら説明したんですけど、非常に難しいなと思いました。
宮) でもね、言葉で伝えなくても、できあがった、女形ができあがった嶋之亟さ んを見たら伝わったんじゃないですか?
嶋) そうだといいのですが…。声を聞いて頂いて、舞台姿を観て頂くのが、一番判って頂けるかな、と思ったんですけど…
服) 役柄によって違うと思うんですけど、どのくらいで女形って仕上がるものですか? 時間にして。
嶋) そうですね。早拵えというのもありますから、白塗りで…まぁ8分くらいでやる時もありますしね。
宮) …早い!!
服) そんなものですか?
嶋) ええ
宮) 私のお化粧時間より、早いんですけど…。
服) 今言おうと思ってた(笑)宮垣さんは何分ですか?
宮) 私は最低でも…
服) 何時間ですか?
宮) 17−18分くらいかかりますから、本当に、なんか今びっくりしました。
服) はぁ、なるほどね…その女形ですけど、演じるってのはどうなんですか?  難しさっていうのは。
嶋) それはもう…
服) どのあたりが難しいですか?
嶋) どういうんでしょうね、何でも難しいんでしょうけどね。ただ、最初言われ たように、ぱっと見、こんな肩のゴツい男ですから、男が、女性のしなやかさ、とか、そういう優しさを演じるためには、肩を引いたり身体を殺したりとかですね、そういう仕草のまろやかさとか、丸みとか、そういうのを日本舞踊のお稽古で訓練しながら表現していくところですね。
服) 例えば街に出て、さっきの屋台じゃないですけど、屋台に行って「女性の仕草どうかなぁ」とか研究したりされるんですか?
嶋) それはやっぱり職業柄、ちょっと変なおじさんと思われるのかもしれないですけど、街で魅力的な女性とか、アベックがいるとね、自然に観察してますね。今は確かに着物中心の生活ではありませんので、スカートが短かったりして、結構膝が開いたり、と着物を着ている仕草ではありませんが、気持ちってそんなに変わらないと思いますし。例えば、女性が彼のほうを見ているときの気持ちなどというのは、自分の中で、役の肥やしにするような感じで見ている…。そういう自分に、はっと気がつく時あり ますけどね。(笑)
服) じゃ、屋台でじーっと見つめてる人がいたら、実は歌舞伎役者かもしれないという…(笑)
宮) 女形の方かもしれないですね。
嶋) でも、食事のほうに、専念してるつもりなんですけども…
服) 今の若い人って、厚底サンダル履いてるじゃないですか?
嶋) ええ。
服) あれって歌舞伎に通じないですかね。
嶋) …いや…それ、よく判らないですけども、花魁が厚底の下駄履いてますからね。あれは、つながるといえばつながるかもしれないし…。その辺のところは、私もよく判らないんです(笑)外見(そとみ)が変わったほど、そんなに中身は人間変わってない 気がするんです…
服) 例えば、女形をするうえで気をつけてること、体型の維持とか…
嶋) あ、それはあります。私、背が低いもので、あんまり太らないようにと…
服) お幾つですか?
嶋) 身長ですか? 163センチです。
服) 163…はあ。
嶋) はい。
服) 例えば、化粧ののり、とか宮垣さんなんか化粧ののりが…なんて言ってるんですけど。
宮) ええ、さっきからですねえ…失礼と思いながらも、穴が開くほど肌をね、観察してしまいまして…
嶋) いえ(笑)
宮) 本当にもう、綺麗で色白で…
嶋) ありがとうございます(笑)
宮) つやつやしていらっしゃるんですが、その辺とかお手入れはされてるんですか?
嶋) そんなに…。例えば旅先で髪のカットに行った時に、「肌、綺麗ですね」と、よく言われるんですけど、特に何もしてないつもりなんですけど…。やっぱり鬢付油とか使いますので、そういう油が結構肌に吸収されてると思いますし…。肌のためには睡眠が一番なんですけどね(笑)あまり寝てない日は、やはり化粧のつきが、ちょっと落ちますね。
宮) 鬢付油、睡眠。チェックね。メモメモ。(と書き留める)
嶋) 日本酒なんか、飲むのは結構…
宮) 日本酒ね。メモメモ。
嶋) いいみたいですけどね。
服) 日本酒ね。
嶋) (笑)それとカナダ行った時は時差があって、睡眠不足になってましたんで…海藻パックというのを持っていきまして…
宮) 海藻パック…
嶋) あれは結構良かったですけど…でも、普段はあまり何もしてません。本当に。
服) はぁ…。でも海藻パック…。
宮) メモ!!
嶋) (笑)
服) なるほどねぇ。そして、あの今度はですね、女形の口調というのを、ちょっと教えて頂きたいなと…
宮) 先程、ちょっと披露して頂きましたけれども。
嶋) そうですねぇ。
服) じゃ、宮垣さん。挑戦者として、ちょっと伝授ということで…
宮) 教えて頂けますか?
嶋) …口調ですか? そしたら、私の好きな役があるんですけれど…野崎(野崎村)のお染とお光というのがあるんですけれど、大体お染さんというのは町娘で、お光さんというのは田舎娘なんですけど、どちらも久松という人が好きなんですけども…。お染さんという女性はお嬢さまですから、わりとおっとり…というか、ゆっくりめにしゃべりますね。ちょっと演ってみましょうか。久作さんの家へお染さんが来た時の場面ですね。ものもうー お頼みもうしまする…と、まあこういう感じで、ゆっくり …。
宮) …ものもうー お頼みもうしまする…
服) それ、男形(おとこがた)ですかぁ?
宮) あれ? 精一杯頑張ってやったんですけど、今。
嶋) (笑)なかなかいいと…上手だと思いますけれども…。
宮) でも実際、こうやってしゃべってると、身体がこう…ちょっと斜めに傾いたりとかですねぇ。そういうのが、気持ちから表れてきますね。
嶋) そうですね…やっぱりあの、しゃべる時に胸を使って、こう胸を回しながらしゃべるとか…
服) …お頼み申し上げまする…
宮) 今の、服部さんなんですけど(笑)服部さん、結構上手。
服) いい感じですか?
嶋) ええ、いい感じですね(笑)
宮) ほら、服部さん、色白だから…
服) ああ!! ただ難点は顔が大きいことですね。
嶋) いえいえ、それは、鬘のクリ、とか、メイクの仕方とかで…。
服) いけますかね?
嶋) いけますね、どうですか、歌舞伎のほうに…今から、いかがでございましょう(笑)
服) じゃあ、歌舞伎役者に向くタイプ、とかあります? 顔が、こう派手とか…。
嶋) いや、そんな事言われたら私、向いてるんだか、どうだかわかんないなと思って…。自分の欠点を色々、肩巾広い、とか色んな事考えますけど…。やっぱり好きこそものの上手なれ、というか、好きなのが一番いいんじゃないかと思いますけどね。
服) ちなみに練習ってどんな練習するんですか? 歌舞伎役者って。
嶋) 基本的に日常してますのは、日舞とか…日本舞踊は必ず皆さん、仕草の訓練でやってますし。それから、私は義太夫も昔やりましたし、常磐津、長唄っていう邦楽の唄を練習しまして…。それで甲唄(かんうた)っていう高いところの唄をお稽古してるうちに、女形らしい声が出るようになってきたという感じですね。それは、もう基本的にやってますし…。あとはお芝居の稽古を、繰り返し繰り返し、その役の気持ちに近づくようにお稽古するってことですね…。繰り返しですね。
服) あの、女形ってのは、「女形やりたい人?」「はいっ(と手を挙げる)」って感じなんですか? それとも、お師匠さんが「あなたは(女形に)向いてるねぇ…」とかって…。
嶋) それは両方あるでしょうけど…。自分で希望も言いますけど何となく、自然に落ち着いてきます。…というか、舞台でやっぱり演っていて、何となくそぐわないと女形の役が回ってきませんし、自然にそういう様式の中に、はまってくるっていうか、そういう事じゃないかと思うんですけど…
服) あの…女形あえてチャレンジャーとして、失礼ながら聞きますけれども…女形をする人は、その…言葉では言いませんが…「コレ」…とか…そういう訳じゃ…
宮) 「コレ」…って(笑)
服) やっぱり皆さんねぇ…想像してると…
嶋) あああぁ、あの…私…違います(笑)「コレ」じゃないです(笑)
服) 決して、そういう事じゃないですよね。
嶋) …ですから女形の仕草とかっていうのは、ただなよなよしてればいいって問題じゃなくて、歌舞伎の様式の中で、それに合う形のしなやかさであり、まろやかさであり、優しさであり…。だから個人のプライベートがどうかっていう事は、あまり問題じゃない、と思います。
宮) 私生活では、やはり、ちょっと男らしいな、という部分もあったりするんでしょうか。それとも、どちらかというと、男らしい、たくましい、というよりも、物静かな男性ですか?
嶋) それは、非常に人間の不思議なところで、やっぱり両面あると思うんで、舞台で本当に可愛い、しなやかで優しい女形を演ってる方が、普段は意外と男っぽくてね、さっぱりしてて…とか、そこがやっぱり人間の面白いところじゃないかな、と思うんですけど。
服) そういう話し聞くと、歌舞伎の観方がちょっと変わってきますね。
宮) 違ってきますね。
服) 面白いですね。
嶋) 非常に楽しいですからね。ぜひぜひ若い方にね、いっぱい観に来て頂きたいな、と思うんですけど。
服) 若い方、それからどうしても、1歩足を踏み入れられない。という方も多いと思いますんで…。歌舞伎、こういうふうに観たらいいよってのはありますか?
嶋) こう言う風にって限定するのは難しいんですけど、とにかく劇場に足を運んで頂きたいなと思うんです。博多座に関して言えば、一幕見という、その幕だけ1,800円(税別)で観られる切符もございます。お腹を抱えて笑うような演目もありますし、色んな演目が並んでおりますので、まずは観て頂いて…。それと全国に先駆けて今回から、博多座ではイヤホンガイドが無料という事に(保証金1,000円。返却時に全額返金)なりましたので、ぜひ…
服) 先駆けてですか。
嶋) そうですね。
宮) イヤホンガイドは、本当に助かりまして…難しい専門用語とかを、ひとつひとつ解説してくださるじゃないですか。だから周りの人が笑ってる部分で、私もちょっと付いて笑えたりしてですね。すごく役に立ちました。
嶋) それで馴染んで頂いたら、今度はイヤホンガイドなしで、生の舞台を楽しんで頂くということになると、いいかなと思っています。ぜひ今回無料のイヤホンガイドをお使い頂けたらと思います。
服) 歌舞伎っていうと、どうしても凄いメイクで、大声あげて、見得切って…っていうイメージがありますけど、そうじゃないところもあるんですよね。
嶋) 色んな演目がありますからね、観に来て頂いたほうが百聞は一見にしかず、で判ると思います。こんな可笑しいものもあったのかっていう位、昼の部の舞台でも、連日お客さまがお腹を抱えて笑っていらっしゃいますし…ぜひぜひ来て頂きたいです。
服) 今回は、片岡嶋之亟さんの出番はどういうようなものですか?
嶋) 私は今回の出番は、夜の部だけでして、「双蝶々曲輪日記・角力場」という場の仲居の「おまつ」という役と、「廓文章・吉田屋」という場の仲居の 「おそめ」という二役なんです。出番は短いんですけれども、脇を固める大事な役と思って勤めておりますので、ご覧になったら「あの人かな?」と思って頂けると(笑)
宮) どんなお着物で登場されるんですか?
嶋) 縞の着物で、仲居さんの格好をしております。最初の芝居では、吾妻さん(市川右之助丈)という役の側について四人で花道を入っております。
服) 何か代表的な科白とかってありますか? これを覚えておいてくださいというような。
嶋) そうですね。吉田屋で、鴈治郎旦那がなさってる伊左衛門さんが、座敷に来られた時に「このような 嬉しい事はござりません」とこういう感じで言っておりますので…この声が聞こえましたら、私でございます(笑)
服) (科白調で)別れが惜しいんですがお時間が…。全然駄目ですね(泣)
嶋) いえいえ、また一緒にやりましょう。何年か先にアナウンサー出身の新しい歌舞伎役者が生まれてるかもしれませんね(笑)
服) 今週のゲストアリーナは歌舞伎役者の片岡嶋之亟さんでした。ありがとうございました。
宮) ありがとうございました。
嶋) ありがとうございました。
服) 歌舞伎役者を前にして「別れが…」って阿呆ですね、私。 片岡嶋之亟さんですが、本を出版予定という事で、現在執筆中とのことです。 最新情報など詳しくは、ホームページを開設していらっしゃいますのでご覧頂きたいと思います。以上ゲストアリーナでした。




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